うつ状態になったり、「死んでしまいたい」と思うという事は誰にでもあります。
ただそれが2週間以上続くようだとうつ病と認識される訳です。そして厄介なのが希死念慮という症状です。

字の通りなのですが、希死念慮(きしねんりょ)=「死ななければならない」「消えたい」という思いを指します。
「希死念慮」が症状として出る病気としては、たくさんありますが「うつ病」が有名です。

  

希死念慮と自殺衝動って何が違うの?

希死念慮と自殺願望の何が違うかという話によくなりますが、
誤解を恐れずに言うと
●「死にたい」=自殺願望
 生きているのが嫌だから死にたいと思ったり、死ねるものなら死にたいという思い
●「死ななければいけない」=希死念慮
 死ななくてはいけないと思い込んでいたり、死にたいという言葉が頭に浮かんで離れず自殺することを義務として思っている。厭世観(えんせいかん)に囚われたりもします。

「希死念慮による自殺企図の既往がある」という様に使われます。

薬の副作用が原因の希死念慮もあります。

脳の神経回路が誤作動して「死ななければいけない」と思うわけですから、服用する薬にも注意が必要なわけです。
希死念慮が強く発現するという副作用を持っている薬もあります。
ただ薬は目的を持って処方されたわけで、薬のばらまきというか本来処方する必要が無い人に処方されたりすることが問題なのでしょう。
具体的にいうと、希死念慮があっても重いうつ病であった場合、行動できないので、自殺は行われないのでそのまま終わります。
重度から中度もしくは軽度になった時に問題は発生するのですが。

希死念慮が出た時の対処法

希死念慮が発生したとしても、処方された薬を絶対に一週間分まとめて飲んだりしないようにしましょう。
危ないよという意味で言っているわけではありませんし、一週間分で致死量になるような薬は処方されません。
嫌な思いをしますよ。待っているのは胃洗浄です。一度体験すると分かりますがとても苦しいです。

希死念慮が治まらない時は、思い切って遺書と遺言状を書いてみましょう。
そして大切なものを袋につめて、遺書の側に置きましょう。
そうこうしているうちに疲れてきて、ばかばかしく思えてきます。
どうしようもない時は試してみましょう。

また自分を少しでも押さえ込められるのであれば
「死ななければいけない」という身体の感情を詳細に、日記に書いていったりするのはどうでしょう。できるだけ細かく正確に。その感情が自分の物になるまで書き続けるんです。
「死にたい」「リストカットしたい」「オーバードースしたい」(オーバードーズは正しくない drug overdose )
受け入れられるなら受け入れて、「死ななければ」という感情を自分で愛おしさをもって抱きしめて。
「そんな余裕無いです。」と思うかもしれませんが、感情を抑え込むより受け入れる方が数段楽だと思います。

まとめ

うつ病は統合失調症など他の病気に比べると快方に向かう率が高い病気です。
とにかくくれぐれも衝動的行動をおこさない様に注意しましょう。

今、あなたは医師に相談していますか?
もし現在相談していないのなら、一度精神科を受診してみてはいかがでしょうか?偏見に満ちた世界では有りませんよ。
もし今通院中で薬を相談の上、出してもらっているとしたら、処方されている薬の種類と量が今のあなたにはあっていないかもしれません。

うつ病の薬は病状・副作用の状態にしたがって量と種類をコントロールしなければいけません。その点、医師に相談をしてみてください。